皆さん、はじめまして。岡山県岡山市を拠点にプラント配管工事を手掛けているK-SINエンジニアリングです。
配管工事は、当社がメインで行っている発電所や製鉄所、食品工場などのプラント設備をはじめ、水道やガスなどのインフラ設備、住宅の給排水、換気、空調設備など幅広い設備を取り扱います。地中や建物の壁の中、工場などで隠れてしまうので、普段の生活で直接目にすることはほとんどありませんが、社会生活や人々の暮らしのすべてを支えているといえる仕事です。
一言に配管といっても、使用用途や設置場所によって最適な材質や施工方法は異なります。
今回は、配管工事の依頼から工事までの流れ、配管の材質、配管施工に使用する溶接の種類など、配管製作を依頼する際に検討するべき内容について解説していきたいと思います!
■配管製作とは
配管製作とは、配管敷設工事の設計から施工までを含めた配管工事一式のことです。
使用する管の選定、配管経路と形状の検討、加工方法や溶接方法の選定について、顧客のニーズや予算、使用用途に合わせた設計図や仕様書を作成し、図面に沿って配管に切断、加工処理を施したあと、設置施工を行います。
■配管製作の流れ
配管製作を依頼する時の流れと、どのように工事が進んでいくのかを工程ごとに紹介します。それぞれのタイミングまでに検討しておくべき項目や打合せをスムーズにするための準備についても合わせて確認ください。
・配管製作の依頼方法
① 見積を依頼する・・・希望数量、材質、寸法、納期などの必要事項を明記し、図面を添えて依頼します。また、現場で使用できる(依頼側が準備できる)加工機や対応方法、作業手順も伝えると、スムーズな打ち合わせが可能です。
② 発注する・・・部材の発注する際は、見積内容と金額、納期、輸送方法などを確認し納得できる内容であれば発注します。施工工事を依頼する際は、施工図や施工計画書の確認や内容のすり合わせが必要です。
③ 納品する・・・設計図や仕様書に従って加工を施して、期日までに納品します。
・配管製作の工程
① 工事場所の寸法を把握する
スプール図と呼ばれる、平面図に高さを加えたパースのような図面から、設置するスペースの寸法を出します。また、配管の展開図から角度などを確認しておきます。
② 配管を切断する
配管材を確認して、図面の寸法を参考に現場で調整しながら切断します。現場によっては、プレカットした配管を利用する場合もありますが、プレカットして納品する場合でも、個々の現場状況に合わせた調整が必要なケースもあります。
③ 配管を固定しながらつなぎ合わせる
指示金具の取り付けやスリーブの埋め込みをしながら配管をつなぎ合わせて固定します。
④ 圧力試験を行う
配管からのもれや固定にゆるみがないかを確認するため圧力試験を行います。施工ミスがあると大事故を引き起こす原因となるので、注意深く検査します。
■パイプの種類
配管で使用される配管材(パイプ)は、継ぎ目のないシームレスパイプと継ぎ目のある溶接鋼管に分けられます。溶接鋼管はさらに3種類に分けられます。
それぞれの特徴や適している用途について紹介します。
・シームレスパイプの製造方法
いくつかの工法がありますが。丸太上の鋼材の塊を加熱して、内部に空間を作る方法が一般的です。
・溶接鋼管の製造方法
・アーク溶接管・・・パイプの長手方向の継ぎ手をアーク溶接で接合して製造します。形状によってストレートシーム鋼管とスパイラルシーム鋼管に分けられます。
・電縫管・・・板状の鋼帯を円筒状にした端の部分を溶接して成型します管の厚みが薄いパイプに適した製造方法です。
・鍛接管・・・板状の鋼帯を巻いた状態で加熱した後。成形ロールを通過させて円形上に変形させる製造方法です。
■溶接の種類
配管の施工に使われる溶接の種類と特徴について紹介します。
・被覆アーク溶接(スタッド溶接)
母材と同材質の溶接棒を使って電気を通し、溶接したい材料と溶接棒との間で起こるアーク放電の熱を利用します。
風の影響を受けないため、屋外でも溶接が可能しやすく、必要な道具が少ないので、場所を移動しながら施工する配管溶接に適しています。
・Tig溶接
Tig溶接はアーク溶接の一種です。放電用電極の代わりにタングステンを利用し、溶接中の溶接部分を保護するためにアルゴンガスやヘリウムガスなどの不活性ガスを利用します。電極は消耗せずに溶加棒を溶かして溶接します。
・Mag溶接
Mag溶接は、溶接部の保護に炭酸ガスを利用しながら溶接棒と用右折したい部材の間にアークを発生させる方法です。炭酸ガスと化学反応起こしてしまう非鉄金属は溶接できません。
・半自動溶接
半自動溶接は、半自動溶接器を用いて手動で溶接する方法です。セットされた溶接ワイヤーが自動的に供給されます。ガスシールドアーク溶接機とノンガス溶接機があります。ノンガス溶接機は、ガスを使わないので屋外での作業にも適しています。
・プラスチック溶接
プラスチック溶接は、プラスチック素材を溶接する方法です。熱風を生じさせて、プラスチックの溶接棒を溶かし押し付けながら溶接する方法です。
■まとめ
配管製作の流れや配管の材質、配管製作の際に利用される溶接方法について紹介しました。
配管工事は、使用用途によっては小さなキズやミスが大事故につながるため、慎重なで精密な施工が必要不可欠です。危険性のある液体や気体が漏れ出してしまったり、高い圧力がかかる場合は細かな傷部分からの漏れが爆発につながってしまったりという可能性もあります。
配管工事の設計や施工を依頼する際は、確かな技術とそれぞれの現場状況に的確な対応できる豊富な経験、高い安全意識を持った業者選びが大切です。
株式会社K-SINエンジニアリングでは、配管工事からメンテナンスまでワンストップで対応しています。創業当時から積み上げてきたノウハウをもとに新しい技術や知識を常に積み上げて、アップデートしています。安心で安全な環境をお届けするために、徹底した安全管理に取り組んでいます。長期的な計画だけでなく、1日単位で施工計画を立てることで効率的な作業を可能としています。
完成引き渡し後も、長い期間にわたって高品質を維持できる高い技術力を駆使した施工をお約束いたします。また、管材質の選定や施工方法、日常のメンテナンスが容易になる設計など、お客様のニーズに合わせた提案を行うことが可能です。
プラント配管の依頼を検討されている方は、まず一度K-SINエンジニアリングまでご相談ください。