プラント配管の種類はさまざま! 特徴や施工の注意点について解説

皆さん、こんにちは。岡山県岡山市を拠点にプラント配管工事を手掛けているK-SINエンジニアリングです。


プラントには、さまざまな物体を運ぶ配管が数多く設置されています。規定の圧力や温度を維持し、安全かつスムーズに物体を運ぶためには、適切な材質の配管を選ばなければなりません。また、物体の性質に応じた設計も重要です。ここでは、プラント配管の種類や特徴、選ぶ際の注意点について解説します。




■プラント配管とは?



プラント配管とは、大規模な生産設備であるプラントで使用される配管のことです。具体的には、化学プラントや食品プラント、発電所、製鉄所、石油コンビナートなどで使用される配管を指します。


こういったプラントでは、エネルギーや材料、製品など、さまざまな気体や液体を運ぶ必要があります。そのために使われるのがプラント配管なのです。プラント内の各種設備を臓器とするなら、プラント配管は血管のようなものだと考えていいでしょう。


また、プラント配管はただ物体を流せればいいわけではなく、規定の温度・圧力・流速などを維持して運ぶ必要があります。高温の物体や毒性のある物体、可燃物などを流すこともあるので、絶対に漏出しないようにしなければなりません。


そのためプラント配管には、流す物体の性質に応じた材質選びに加え、耐久性や圧力損失、そして周囲の環境などを考慮した設計が求められます。このような性質から、プラント配管工事は専門性が高く、高度な知識と技術を必要とするのが特徴です。


詳しくは以下の記事をご覧ください。

https://www.k-sin-eng.co.jp/blog/shikaku/157388




■プラント配管の種類と特徴



プラント配管は流す物体の性質によって、「液体配管」「気体配管」「粉体配管」といった種類に大きく分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。



・液体配管


液体配管は、水をはじめとする液体を流すための配管です。水を使わない生産設備というのはまずないので、どのようなプラントでもほぼ確実に設置されます。大きく分けると、「水配管」と「油配管」があります。


水配管は、従業員が利用する飲料水や設備で使う雑用水、熱源水、排水などを運ぶ配管です。液体の薬品を運ぶ場合は「薬液配管」と呼ばれることもあります。


水配管を設置する際の注意点は、圧力損失を減らすために管をなるべく短くするとともに、空気だまりができにくい設計にすることです。内部に空気だまりができると液体の流れが悪化し、詰まりの原因になってしまいます。


そのため、緩やかな上り勾配にしたり、配管の直径を小さくしたりして、空気溜まりが生じるのを防ぎます。どうしても空気溜まりができてしまう場合は、空気抜き弁の取り付けなどの対策が必要です。


その他、配管の内部で乱流が発生すると摩耗・腐食の原因となるため、乱流が発生しにくいレイアウトにしなければなりません。寒くなる場所であれば、配管の凍結・破損対策も求められます。


また、油配管とは、文字通り油を流すための配管です。主に油圧装置の稼働に用いる油や、潤滑油・燃料油などの供給に使用されます。油配管は水配管よりも高い圧力がかかるのに加え、腐食性の高い液体を流す場合もあることから、耐圧性や耐食性に優れた構造や素材を選ぶ必要があります。



・気体配管


気体配管は、空気や酸素、蒸気、冷媒、燃料といった気体(ガス)を運ぶための配管です。新鮮な空気を供給するための配管や、空調機器の冷媒ガスを運ぶ配管、真空状態を作り出すための真空配管、プラントの設備同士をつなぐプロセス配管などが該当します。


気体配管の設置における重要なポイントは、温度や圧力といったエネルギーを効率よく伝達するために、温度や圧力の変化を最小限にすることです。もし配管内部で圧力や温度が変化すれば、エネルギーの無駄が生じてしまいます。そのため、適切な口径の配管を選んだり、保温工事を行ったりする必要があります。


また、蒸気を流す配管であれば、高温高圧に耐えられる素材を選ばなければなりません。さらに、ガス管は腐食する可能性があるので、腐食しにくい素材の配管を選ぶのが基本です。



・粉体配管


粉体配管は、小麦粉や薬品といった「粉」を流すための配管です。主に食品工場や薬品工場などで使用されます。一般家庭や小規模な店舗などでは使われないので、プラント独特の配管といえるでしょう。


粉体の大きな特徴は、集合体としては流体(気体や液体)のように自由に形を変えるものの、粒の1つ1つは個体なので、「ダマ」になって詰まる可能性があることです。そのため粉体配管は、できる限り詰まらないように工夫しなければなりません。


主な対策としては、内部がツルツルしている素材(平滑な素材)を選ぶ、カーブを緩やかにする、カーブを減らすといった方法が挙げられます。また、流れが悪くなってきたら、詰まりを疑って早急にメンテナンスを行うことが大切です。




■プラント配管を選ぶ時の注意点



プラント配管は、人体でいうなら血管に当たる重要な設備です。もしプラント配管に不備があれば、プラントは正常に稼働できなくなってしまいます。そのためプラント配管は、さまざまな点に配慮して選ぶ必要があります。プラント配管を選ぶ際の基本的なポイントと、よく使われる種類の配管の注意点を見ていきましょう。



・用途や周辺環境に合わせて選ぶ


最も基本的なポイントは、用途に合わせて配管の材質を選ぶことです。配管口径や耐圧性、耐熱性、耐腐食性、耐衝撃性、そして総コストなど、材質選定の際に考慮すべきポイントはいろいろあります。使用流体の性質や求められる温度・圧力・流速などによって、配管に必要な性能も変わってくるため、よく考えて選ばなければなりません。


また、意外と忘れがちなのが周辺環境です。配管は、設置する場所によっては厳しい環境にさらされる場合があり、それに耐えられるものを選ばなければなりません。環境に合わない配管を選ぶと、寿命が大きく低下することもあるため、注意する必要があります。


実際によく使われる材質としては、SGP(炭素鋼鋼管)、ステンレス鋼管、硬質塩化ビニル管などが挙げられますが、基本的にどれも一長一短です。「サビるのが嫌だからステンレス」「施工が楽だからビニル管」といった安易な選択はよくありません。それぞれの特性と設置環境をよく理解した上で、最適な材質を選ぶことが大切です。



・SGPはサビやすいが使い方次第


SGPは鉄製の配管なので、サビるイメージから敬遠する人もいます。しかし、サビるかどうかは使い方次第です。たとえば、乾性ガスは水分を含まないのでサビません。また、蒸気配管の場合は、スチームトラップを適切に取り付ければサビを予防できます。サビる条件と防ぐ方法を知っておくことが重要です。



・ステンレスでもサビることはある


ステンレス鋼管はサビにくい性質がありますが、それでもサビることはあります。たとえば、鉄に接触させるとサビますし、溶接部の鋭敏化(不適切な熱処理による炭化物の析出)によっても耐腐食性が低下します。異種金属とは絶対に接触させないようにし、正しい手順で溶接することが大切です。



・樹脂管は安易な施工と耐候性に注意


硬質塩ビ管をはじめとする樹脂管は、切断や接合が非常に簡単なのがメリットです。しかし、それゆえに不適切な場所でも安易に使用され、抜けてしまったり紫外線で劣化・破損したりするトラブルが多発しています。屋外で使うなら耐候性、薬品を流すなら耐薬品性に優れたものを選び、メーカーの説明書通りに施工する必要があります。



・定期メンテナンスは必須


たとえ適切な材質の配管を選んでも、永久に使えるわけではありません。どのような配管でも、必ず経年劣化し機能が低下します。また、スケール(堆積物)や赤さびの付着、詰まり、漏れ、圧力不足や流量不足などのトラブルが発生することもあります。これらのトラブルを防ぐためにも定期メンテナンスを必ず行い、耐用年数が近づいてきた配管は交換しましょう。




■まとめ



プラント配管は多種多様で、配管の選び方ひとつとっても奥が深く、一般的な水道管やガス管などの工事とは大きく次元が異なります。習得すべき知識や技術が多く、働いていて大変に感じることもありますが、それ以上にものづくりの楽しさを味わえる仕事です。


また、配管工事を通じて社会を支えているという充実感も得られます。興味のある方は、プラント配管工事の仕事に携わってみませんか?


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